ピクニックバッグとともに春を迎える

2026年3月、代官山 蔦屋書店で開催されたDaikanyama Beauty Picnicに、日東紅茶のミルクティーキッチンカー「DALMATIANS」が出店しました。今回の目的は今まで日東紅茶が出会ったことのない方たちに出会うこと、そして日東紅茶を身近に感じてもらうこと。そのために、日東紅茶がこれまで大切にしてきた“日常に寄り添う紅茶”を、商品を販売するだけではなく、実際に味わいながら、人とも、ワンちゃんとも、つながれる場をつくりたい、といった思いから生まれた企画です。当日は春のやわらかな空気に包まれた会場に、お買い物やワンちゃんの散歩の合間に立ち寄る人たちの姿が。それぞれが、思い思いの時間を過ごしながら紅茶を楽しむ、穏やかな風景が広がる一日となりました。

ピクニックメンバー:
小池 真緒(株式会社スマイルズ)/ 執筆
syunsuke arata(株式会社HIGE) /  撮影
日東紅茶100周年プロジェクトメンバー

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おもてなしの心が産んだ、伝説のミルクティー

100周年を迎える、日東紅茶は、「100 PICNIC(100ピクニック)」というテーマを掲げ、紅茶をきっかけに思い思いの時間を楽しめる企画を重ねています。

このイベントで届けたかったことは、おいしいミルクティーそのものではありません。散歩や読書、友人とのおしゃべり。そんな一つひとつの時間に寄り添う一杯を通して、日東紅茶が積み重ねてきた100年を、少しだけ身近に感じてもらうこと。代官山 蔦屋書店で開かれる「Daikanyama Beauty Picnic」の趣旨と重なるものがあり、この出店が実現しました。

キッチンカーで提供したものの中心となったのは、無糖練乳(エバミルク)を使用した 「エバミルクティー」です。かつて日東紅茶の本社を訪れたお客様へ振る舞われ、「”あのミルクティー”が飲みたい」と、それ目的で来社されるお取引先様もいたほど、 親しまれていた一杯。ただ、そのレシピは長らく口伝で受け継がれてきたため、明確な記録は残っていませんでした。100周年という節目に、普段飲めないこの味を再現し、現代によみがえらせ、多くの方へ届けたい、という想いから、当時の味わいを丁寧に再現していきました。

一杯の紅茶が、それぞれの時間に寄り添う

このイベントで届けたかったのは、美味しいミルクティーを味わう体験だけではありません。ブランドの記憶を現代の暮らしへ接続し、散歩や読書、友人との会話など、それぞれの「ピクニック」のような時間に寄り添う一杯を通して、日東紅茶の100周年を身近に感じてもらうことを目指しました。

会場となる代官山 蔦屋書店は、多くの方が愛犬との散歩で訪れる場所でもあります。そこでキッチンカーのシンボルには、犬をモチーフに採用。なかでもダルメシアンを選んだのは、点々と散った斑が混ざり合う様子が、紅茶とミルクの溶け合う姿に重なったからです。

人だかりならぬ、犬だかりを傍目に一杯を

イベント当日は、春らしい陽気を感じられる一方で、時間帯によっては肌寒さも残る3月の終わり。そんな季節に合わせ、復刻したエバミルクティーはホットとアイスの2種類と、さらにミルクティー味のラクトアイスも販売しました。その日の気分や気候に合わせて選べるラインアップは、多くの方に楽しんでいただきました。

ワンちゃんと一緒に来場されたお客様には、紅茶を一杯無料で提供したこともあり、「散歩の途中に立ち寄れるイベント」としてワンちゃん友達のあいだで広がり、声を掛け合って来場される方の姿も見られました。

イベントのシンボルにダルメシアンを掲げていましたが、残念ながら当日はダルメシアンには出会えず。その代わり、小型犬から大型犬まで実にさまざまな犬種が集まってくれて、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。なかでも印象的だったのは、生まれて間もないというバーニーズ・マウンテン・ドッグ。子犬とは思えないほどの大きな体に、思わず足を止める人で、自然と人だかりができました。堂々とした体格とは対照的に、とても穏やかで人懐っこい姿が、あちこちで来場者の笑顔を誘っていました。

会場では、紅茶を片手に写真を撮ったり、ベンチでゆっくり過ごしたり、ワンちゃんを眺めながら楽しんだりと、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。慌ただしい日常から少しだけ離れ、「何もしない」を楽しむ。そんな一日になりました。

青い日東紅茶を見せたくて

準備でいちばん時間をかけたのは、やはりかつて日東紅茶本社で振る舞われていた「あのミルクティーの味」の再現でした。明確なレシピが残っていない以上、頼れるのは試作の繰り返しだけ。エバミルクならではの濃厚でコクのある味わいを少しずつ手探りで組み立てて、100周年だからこそ届けたい、「記憶を味わう一杯」を目指しました。

ビジュアル面のキーカラーに選んだのは、青。日東紅茶のロイヤルミルクティーのパッケージカラーで、日東紅茶のブランドカラーである赤とは異なる色です。それでも「ミルクティー」を象徴する色として、あえてこの青を選びました。キッチンカーからツール類まで青で揃えると、会場のなかでもよく映え、遠くからでもすぐ見つかる目印に。

メニューは、復刻したエバミルクティーとストレートティーの2種類。カップには、それぞれ異なる犬のシールを貼りました。ミルクティーには、紅茶とミルクが混ざり合う姿をイメージした、まだら模様のダルメシアン。ストレートティーには、青一色で塗り込んだ犬をデザインしました。

そしてキッチンカー全体のシンボルに据えたのは、犬が気持ちよさそうに伸びをする姿。ゆっくり過ごす時間や、肩の力を抜くひとときを表現しています。このイベントで届けたかったものが、そのまま形になりました。

楽しみは、飲みものだけではありません。ラクトアイスとドリンクをセットで注文された方には、オリジナルのピクニックバッグを添えて。このバッグは持ち帰るための袋であるだけでなく、公園やベンチで広げて敷くこともできる仕様です。裏面には復刻したエバミルクティーのレシピや使用した日東紅茶の商品を紹介し、飲み終えたあとも、ぼんやり眺めながら過ごす時間まで楽しめるツールとして制作しました。

当日は、「ダルメシアンかわいいですね」「家でも作ってみたい」とレシピをじっくり読む方や、バッグを広げて写真を撮る方の姿も見られました。

ピクニックはまだまだ続きます

今回のイベントを通して改めて感じたのは、おいしいものには自然と人をつなげる力があるということでした。紅茶を片手に「どれにしました?」「ワンちゃん、かわいいですね」と会話が生まれたり、知らない人同士が同じ景色を眺めながらゆっくり過ごしたり。特別な仕掛けがなくても、一杯の紅茶が人と人との距離を縮めてくれる瞬間が、たしかにありました。

また、多くの方が"何もしない時間"や、ぼーっとしながらおいしいものを味わう時間を求めている。そのことにも気づかされました。忙しい毎日の中で、ほんの少し立ち止まり、紅茶とともに過ごすひとときには、それだけで価値があるのだと感じています。

今後の開催はまだ未定ですが、このようなイベントをご一緒いただける場所やパートナーとの新たな出会いを楽しみにしています。ご興味をお持ちいただける方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。

「ピクニック」とは、遠くへ出かけることだけではありません。お気に入りのベンチやいつもの公園で、おいしい紅茶を飲みながら少しぼーっとする。そんな時間が、暮らしの中に少しずつ増えていくことを願いながら、これからも"ホッとする時間"をつくる企画を続けていきます。

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